【希少】J. Thibouville-Lamy & Cie 製作のアンティーク・フレンチフルート（プロフェッショナルによる調整済み）

¥55200

(税込) 送料込み

商品の説明

商品説明

J. Thibouville-Lamy & Cie (JTL)製作のアンティーク・フレンチフルートです。
JTL社は19世紀半ばのフランスで起業された楽器製作会社で、フルートをはじめとする管楽器のほかに弦楽器やオルガンなど幅広く製作していました。1969年にその歴史を閉じるまで、フランス音楽をわきで支えていた存在です。
今回出品するフルートは、そのJTL社によって19世紀後半もしくは20世紀初頭に製作されたものです。頭部管にはメーカー名とともに誇らしげに『Fournisseurs du Conservatoire National de Musique/Paris』と刻印されています。直訳すれば『コンセルヴァトワール（＝国立高等音楽院）御用達』とでもいったところでしょうか。
材質は当時、銀と並んでよく用いられたMaillechort（マイショー＝洋銀）で銀メッキが施され、ソルダード・トーンホールで製作されています。また、これも当時のフランスの楽器に散見されるシステムですが、カバードキーでありながらインライン・レイアウトになっています。日本ではかつて『Daiichiseimitsu』がこの仕様の楽器を製作していましたが、現在では特注品でない限り目にすることのないスタイルです。
キー・メカニズムと運指は現代フルートと同じです。ベーム式インライン・カバードキー、ブリチャルディキー、aisレバー、クローズドG♯キー仕様です。音は独特のシルキー・トーンで、アンダーカットの抑制された歌口と相まって現代の楽器──今日作られている楽器をもれなくリサーチしたわけではありませんが──にはない吹奏感が得られます。最低音のc1から最高音のc4、さらにはその上まで軽やかに演奏可能です。Eメカニズムはついていませんが、e3やf♯3はストレスなく発音できます。当時の楽器製作の水準の高さ、設計の確かさを感じます。ピッチはA=440Hzで、このあたりは時代を感じさせるものとなっています。
この楽器は、フルートマスターズ（リンク→フルートマスターズ（FMC） (flute-masters.com)）に依頼して全タンポ交換・調整を行ってあります。そのおかげもあって、楽器のコンディションは上々です。表面仕上げに経年による変化が一部見られるものの、100年以上を経た楽器とは思えない良好な状態を保っています。なお、ケースはオリジナルのものではありません。SML社製の、やや時代を下ったケースを転用しています。ふたをロックする鍵がありませんので、布製のケースカバーをおつけします。
Thibouville-Lamyというと、今は亡き吉田雅夫氏が若き日に使っていたフルートのひとつです。使い込んで管体が腐食してきたために再メッキに出したところ、内径までメッキが入ったためかすっかり鳴らなくなってしまい、悔しくてベッドに投げつけたという逸話を語っていたのが懐かしく思い出されます（吉田氏の使っていた楽器が今回出品している楽器と同じモデルということではありません。念のため）。日本のフルート音楽史とともに歩んできたフルートでもあります。
オールド・フレンチの楽器に興味をお持ちの方をはじめ、フルート音楽や楽器と真摯に向き合っておられるすべての方にお勧めいたします。55200円【希少】J. Thibouville-Lamy & Cie 製作のアンティーク・フレンチフルート（プロフェッショナルによる調整済み）ホビー、カルチャー楽器、器材モダンフレンチバイオリン 4/4 Jerome Thibouville-Lamy JTL MEDIO FINO 1920年頃 Mirecour 赤ニス柘植コンクールなど！！送料無料