Freeway1985年製オーロ・ベルカリ「犬を抱いたレディ」高さ26cm。カポデモンテ窯3巨頭の一人。柔和なレディの表情が大きな魅力。

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商品の説明

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c1985 Auro Belcari “Lady with a Puppy”

オーロ・ベルカリ
「子犬を抱いたレディ」26cm

カポデモンテ「ディア―・スタジオ」

しっとり落ち着いたレディの表情

アルマーニとは「犬仲間」？

コレクターが多い中心作家

3巨頭で共通テーマを競作
★送料は全国無料。クロネコヤマト便でお送りします。
★レディ・フィギュリンは少しずつ増やします。カップは50点以上を出品中。ぜひご覧ください。
★込み入ったご質問やお問い合わせは次のアドレスへメールしてください。（freeway@deluxe.ocn.ne.jp）

　イタリア・カポデモンテ窯を拠点に、巨匠ジュゼッペ・アルマーニ、ヴィットリオ・テッサロと共に、レシンを使ったレディ・フィギュリンを量産して1970年代からカポデモンテ再興を担った彫塑作家、オーロ・ベルカリ（Auro Belcari）が1985年に製作した「子犬を抱いたレディ」です。
　
　出品者はカポデモンテのレディ・フィギュリンの3作家の作品の大きさは、これ辺りが標準と考えています。色んな大きさのものがありますが、この高さのものが圧倒的に多い。像の高さは同じレシン製の台座を含み26ｃｍ形の台座の直径は9cm。

　ベルカリは自作を「ディア―」（Dear）というブランド、アルマーニは「フローレンス」（Florence）、テッサロは「A.D.L.」で販売しています。それぞれの販売店と言うか、スタジオ名と考えればいいでしょう。この販売方法は3人が共通のサイズ、テーマで競作しながら、販売は独自に行うというとても合理的なやり方。販売網の展開も競うところがあって、売れ行きにもいい刺激を与える結果になったのでは。これらは先輩アルマーニのアイデアであったと思われる。他にも多くの作家がカポデモンテでレシン像を作っていたようですが、共通の販売方法を使っていた人は見当たりません。

テッサロは別として、アルマーニとベルカリは「犬連れ」レディや犬と遊ぶ子ども像が極めて多い。アルマーニは膨大な作品の半分がこの「犬連れ」ではないかとさえ思われる。ベルカリはまだアルマーニほどの量を作ってないが、犬連れの割合は負けていない。
　この有色系ハーフ？ではと思われる美しいレディが抱いているのはシーズーのパピーではないか。アルマーニには足元で主人にじゃれるウェスティとかプードルと一緒の像がありますが、彼は犬を抱かせる場合は大げさにあやしたりしている所作が多い。
　ベルカリのレディの顔は何れもしっとり落ち着いた表情を見せ、犬の抱き方もこのように上品で、犬に頬寄せ、女らしさに溢れる。
　この像のモデルは他にも度々起用されているらしく、ボツボツ見かけます。この女っぽい柔らかな表情を出すため、ベルカリが愛用したモデルがいたと思われる。

　この極めて小さいサイズの子犬ですが、目が効いている。誰か近寄る人をじっと見つめている。犬の目と小さな花の頭にはプラスチックだと思われるが別に着色したものをくっつけ、埋め込んでいる。
　細かなところだが、実はドルトンなど英陶のボーンチャイナの陶人形との大きな違いでもあります。

　反射の強い「目」を埋め込んで陶製を圧倒する目力の強い犬たちを作ったのがかのボーダー・ファイン・アーツ。陶人形の犬には陶人形のソフトな良さがありますが、レシンの犬のリアリティンは遠く及ばない。レシンの犬には「目」と「毛並み」の強いリアリティがある。この像の子犬はぐちゃぐちゃと作られたように見え、大きな犬に負けない「目力」を発揮している。
　主人は何処かぼんやり物思いに耽っているようだが、子犬はしっかり近寄る人を見つめている。この両者の視線の違いが大事なところだとも思われる。

　犬と散歩する図の場合、アルマーニもベルカリもこの主人と犬の視線を活用して「動きを止めたある一瞬」の空気感を表現しています。
　レディが近寄る人に微笑み、挨拶しようとしている。犬（この場合、大型犬が多い）は怪訝な、或いは警戒感顕な目で相手を見つめる。
　例えば、人が近寄ってくる一瞬を主人と犬の目線で止める。単なる立像でレディがポーズを取るだけと違った「行動の一瞬」を捉える「空気感」まで表現できる小道具として「犬」を使っている。素人が大げさな見方を述べるようですが、出品者はこれには確信がある。

　まあこれだけ多くの犬たちを登場させているんだから、二人は大の犬好きであることは間違いない。アルマーニはありとあらゆる犬を登場させていますが、ベルカリの場合はボルゾイ、サルーキ、グレイハウンドといった大型で顔の細い所謂「サイト・ハウンド（遠くの獲物を見つけて駆け寄る猟犬）が目立つ。どうやら犬の好みが強い。
　散歩するレディが連れる犬としては実はミスマッチとも思われる大型猟犬ですが、その鞭のようにしなる細身の大きな体をレディの上品な風情に見事にマッチさせている。自然である。
　この抱き犬がシーズーだとすると、アルマーニは多分、使ったことがない。犬の好みもあるでしょうが、ベルカリは犬でも個性を出すため、先輩の使わない大型犬を起用したとの事情も推察される。出品者も大の犬好きだから、こういうことにはついつい、拘ってしまいます。

　ベルカリの標準的なレディの立像としては、如何にもベルカリという味わいがします。アップの写真をご覧いただくと。ベルカリの筆の冴えもご理解いただけるのでは。
　レシンはプラスチックを含んだ粘土。真っ黒です。
　型を作りそこから出した土台にレシンで腕やら服やら犬やらいろんな部分を加え、細部を積み上げ、着色します。レシンの色は真っ黒。釜で焼くことはせず自然乾燥するらしい。造形も勿論大事だが、3巨頭とされるベルカリらが優れていたのは着色の腕。細部をアップで見ていただくとそのあたりがよく御理解いただける。手仕事がギュー詰めされたレシン像です。

　もう一度サイズを。
　像の高さは薄い台座を含め26cm。台座の直径は9cm。陶人形のような空洞がありませんので、細身でもしっかり重く、安定しています。未使用でパーフェクトな美品。

　以下、ベルカリについて専門家の文章を簡単に引用。
　Auro Belcariは有名な現存のイタリアの彫刻家であり、世界中で熱心なファンがいます。カポディモンテで、最も美しい小規模の彫刻のいくつかを作り上げました。
　イタリア中心部のトスカーナの芸術家の家に生まれたベルカリは、地元のアラバスター彫刻家のワークショップで見習いとなり、訓練を受けました。彼の正式な芸術的資格には、芸術における卓越した学位が含まれています。
　トスカーナの芸術品製作には長い伝統があり、ベルカリはこの工芸品の世界で最高の評価を得ています。 Auro Belcariは、長年Dear Studioと提携しており、Ermanno FarinaやPiergiorgio Baniなど、多くの新進気鋭の彫刻家の指導者を務めてきました。
　Auro Belcariは、Dearと共生し、時間とともに価値のあるものを作成するために長年働いてきた彫刻家です。彼の専門的な品質で、彼の分野で働く人々によって認められて、彼は彼のプライベート・スタジオでこれらの製品で表されるモデルをDearのためだけに作成しました。
　この偉大な芸術家の謙虚さがこれらの作品を通して示されていることは間違いありません。彼の作品の1つを所有するはとても幸福なことです。世界中で多くのアート・コレクターに感謝されています。
　最近では、この磁器を再評価した高レベルの企業によって、この芸術が再び流行しました。この分野のリーディング・カンパニーの1つであるDearは、常に美しさを求めています。ベルカリは、「完璧な仕上がり」「形の美しさ」「創造性」を備えたモデルを作ることを考え続けてきました。
　彼は、限られたアート・コレクターのサークルのために限られた量を生産し、そして限られた数に達すると、元の型（マスターピース）は破壊されました。

ほかにもカップをたくさん出品しています。ぜひご覧ください。

+ + +　この商品説明はオークションプレートメーカー２で作成しました　+ + +
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