前回は脳梗塞そのものについて説明していきましたが、
今回は脳梗塞になりやすい人や
その予防法についてお伝えしていきたいと思います。
気になる方は前回の記事を読んでみてくださいね^^
コチラもチェック脳梗塞発症のサインFASTとは こんな症状が出たらすぐに119番!
前回もお話ししたように、
脳梗塞などで死んでしまった細胞は
残念ながら元には戻りません。
そのため脳梗塞を起こさないことが重要となります。
では、私たちはどんなことに注意して
生活していかなければならないのでしょうか。
脳梗塞を発症しやすい人ってどんな人?予防法はあるの?
脳梗塞になりやすい人とは?脳梗塞の危険因子
まずは どんな人が脳梗塞になりやすかったり、
脳梗塞をおこす危険があるのか みていきましょう。
①年齢・性別
加齢により動脈硬化が進むことで起こりやすくなるため、
高齢者に発症しやすくなります。
また、男性の方がリスクが高くなっています。
※動脈硬化:心臓から全身に血液を送る太く重要な血管の壁が
厚くなったり硬くなること。
加齢や高血圧、喫煙などの要因があると
されています。
出典 https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/knowledge/scene/05.html
②高血圧
脳卒中の最大の危険因子であり、
血圧が高くなるほど脳梗塞の発症率も増加します。
※脳卒中:脳の血管がつまったり破れたりすることで、
脳の血管に障害を起こす病気の総称
脳梗塞以外に脳出血、
くも膜下出血、一過性脳虚血発作(TIA)などがあげられます。
③糖尿病(耐糖能異常)
血液中に糖が含まれることにより
血液がドロドロになり詰まりやすくなります。
高血圧の合併によりさらに発症リスクが高くなります。
★糖尿病の診断までにはさまざまな検査は必要ですが、
血液中のHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が
6.5%以上ある場合は注意が必要です。
④高脂血症(脂質代謝異常)
余分なコレステロールが血管の壁にたまり
血管の中を細くしたり詰まらせたりします。
⑤肥満
出典 https://medicalnote.jp/symptoms/%E8%82%A5%E6%BA%80
BMI(肥満の程度を示す指標)が
25以上になると肥満と判定。
脳梗塞による死亡の危険因子と考えられています。
コチラのサイトで、身長と体重をいれると
BMIを調べることができますよ!
⑥心臓の病気
特に心房細動と診断されたことがある方。
心房細動は心房といわれる心臓の部屋が小刻みに震え、
十分な機能を果たせなくなる病気。
心臓の中に血栓(血の塊)ができやすくなり、
その血栓が脳の血管を詰まらせることで
脳梗塞をひき起こす場合があります。
⑦喫煙(たばこを吸う)
出典 「Thinkstock」
血が固まりやすくなり、
血栓症を起こす危険が高まります。
また、血管も収縮しやすい状態に。
★医師も診察時喫煙の有無を確認したり、
禁煙は必ず勧めています。
⑧飲酒
多量のアルコール摂取は塞栓源の誘発、
高血圧や糖尿病の悪化、
脳の血流の減少をきたします。
脳梗塞を発症しやすい人とは?7つの危険因子と8つの予防法
恐ろしい脳梗塞…気になる予防法は?
脳梗塞には重度の後遺症として、
重い麻痺(手や腕が動かせなくなること)や
言葉がしゃべれなったり、
寝たきりになってしまう、
場合によっては死亡する可能性のある恐ろしい病気です。
一般的には高齢者に多い病気なイメージですが、
実際の現場では20代で脳梗塞を発症された患者様もいます。
若いからといって他人事ではないですね^^;
そんな脳梗塞を予防するためには、
日頃からどんなことに気を付ければよいのでしょうか。
予防対策①動脈硬化危険因子の除去
前項目で脳梗塞の危険因子について書きましたが、
その多くは動脈硬化や動脈硬化を
進行させてしまう要因となります。
加齢や性別はどうしようもありませんが、
喫煙や肥満などは私たち自身が改善できる危険因子です。
これらを改善し、動脈硬化を予防していくことが必要です。
(●図:動脈硬化の危険因子と治療の目安↓可能であれば図に起こすとよいかもしれません)
高脂血症 | LDL(悪玉)コレステロール140㎎/dL未満、中性脂肪150㎎/dL未満 |
糖尿病 | 空腹時血糖値110㎎/dL未満 |
高血圧 | 血圧130/85mmHg未満 |
肥満 | BMI23未満 |
喫煙 | 禁煙 |
予防対策②血液の血栓を予防する
動脈硬化の進行防止と共に
発作を防ぐためのポイントとして、
発作の原因となる血栓ができないようにすることが大切です。
そのためには、血管の中をスムーズに流れる
サラサラ血液を維持する必要があります。
では 具体的な予防方法や生活上の注意点についてみていきましょう
⓵禁煙
タバコを吸う人は禁煙しましょう。
現在は禁煙の補助薬や禁煙外来などがあります。
医師への相談をお勧めします。
②適正な体重維持(肥満予防)
肥満は様々な生活習慣病につながります。
以下に食生活の注意点をまとめましたので
参考にしてみてください。
また、適度な運動をこころがけ、
体重の維持に努めましょう。
◇バランスがよく適量の食事
出典 https://www.excite.co.jp/news/article/Mycom_freshers__gmd_articles_22082/
腹八分目を目安に食べ過ぎに注意しましょう。
また、1日30品目を目標に脂っこいものや
塩分を控えめにしましょう。
緑黄色野菜や大豆類、海藻、きのこ類など食物繊維やミネラル、
ビタミンが含まれるものを
多く摂取するようにしましょう。
※腎臓病など他の病気をお持ちの方はこの限りではないので、
医師や栄養士に相談しましょう。
◇間食・寝る直前の食事を控える
せっかく食事に気を付けても
間食をしたらその努力が水の泡です。
また、糖分の多いジュースやコーヒーも同様です。
また、夕食は寝る3時間前くらいまでには
終えるようにしましょう。
◇肉よりも魚を中心に摂取しましょう
肉類はカロリーが高いため、
カロリーの低い魚料理を中心に摂取するように心がけましょう。
特に青魚(イワシやサバ)などには
血液をサラサラにする成分(EPA)が多く含まれています。
③水分補給
体内の水分が少ないと脱水となり、
血液が濃くなり血栓ができやすい状態となります。
高齢者の方はトイレが近くなったり、
のどの渇きを感じにくいこともあり、
脱水傾向になることが多いです。
コマメに水分をとるよう心がけましょう。
(大体のめやすとして、特に高齢者の場合は食事以外でも
1000ml~1500ml程度の水分が必要だと言われています。
その他にも体調や環境の変化に伴いさらに必要間水分量が
④習慣的な適度な運動
適度な運動は血流の改善や善玉コレステロールの増加、
血圧や血糖値を下げる効果につながります。
一般的には1回30~40分の早歩を
1週間に3回程度行うとよいといわれています。
ですが、年齢や病状によっても差がありますので
医師へ相談しましょう。
⑤アルコールを控える
ごく少量であれば問題ないですが、
飲みすぎは動脈硬化の進行を早めます。
目安としてはビールであれば
1日に500ml(中瓶1本)が限度となります。
また、アルコールが不整脈をひき起こすこともあり、
それが血栓を作る要因となることもあります。
通院されている方は必ず医師の指示を守ってください。
⑥浴室やトイレの注意
急激な気温の変化により
脳梗塞や脳出血をひき起こす可能性もあります。
特に入浴時は浴室や着替えの場所を前もって暖めておく、
熱い湯に入るのは控える(ぬるめにする)、長湯しない
と、いったことに注意しましょう。
(日本生活習慣病予防協会では湯温は41度以下、
湯につかるの10分までと推奨しています)
また、トイレで力むこともよくないため便秘に気を付けたり、
必要時は医師に相談し、
整腸剤などの処方を相談してみてください。
私の体感ではありますが、
冬に救急車で運ばれてくる方の中には、
トイレや浴室で倒れて発見された方も多くおります。
⑦既に内服している薬を自己判断でやめない
心臓の不整脈や脳梗塞の予防のため、
既に血をサラサラにする薬を処方されている方は
自己判断で薬を中断することは絶対に避けてください。
薬の作用により鼻血が止まらない、内出血が多い
と、いった場合や
頭をぶつけて出血が心配だから…
と、いうこともあると思いますが
自己判断ではなく、
必ず医師に相談し 指示を仰いでください。
※患者様が自己判断で薬を止め、
その結果脳梗塞を起こしたり再発する方が何人かおられました…。
脳梗塞を発症しやすい人とは?7つの危険因子と8つの予防法
まとめ
脳梗塞になりやすい人や、
脳梗塞の予防法についてまとめてみましたが、
いかがでしたでしょうか。
自分や自分の家族は当てはまっていませんか?
この記事をきっかけに、
もう一度自分や家族の生活習慣を見直し、
一人でも多くの方が健康で長生きできることを願っています^^
最後までご覧いただきありがとうございます。
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